SKETCH SHOW - Gokigen Ikaga 1.2.3.
進化形おじさんエレクトロニカ
2002年、高橋幸宏、細野晴臣、(一部)坂本龍一が参加し、実質YMOメンバーで作成したアルバム「Audio Sponge」。
- アーティスト: SKETCH SHOW
- 出版社/メーカー: カッティング・エッジ
- 発売日: 2002/09/19
- メディア: CD
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その頃よく聴いていたカフェで流れていそうなクラブ、ハウス系のキラキラポップとは全く異なる音に、最初は正直理解できませんでした。(今もそういうキラキラ系好きです)
しかし、スルメ効果がすごい。
聴けば聴くほど、色々な音がほど良い距離感、隙間に配置されていることに気付きます。
しかもロックで時にファンキーなベースラインが電子音楽の単調さをなくし、エレクトロニカだけど、妙にアナログ的で人間臭い、ハイブリッドな音楽なのです。
更に、なんだか音質がとても良い。
オーディオ界隈の知識は無いので詳しいことは分かりませんが、クリアなのです。
それぞれの音色が自分好みであることも考えられますが、それぞれの音像がハッキリしている気がします。
さすが、生きる伝説級の人達が作るアルバムは一味違います。
さてそんなアルバム中、一際、マニアックでおじさん臭がほのかに漂う曲が本日の一曲です。
Gokigen Ikaga 1.2.3.
Sketch Show - Gokigen Ikaga 1.2.3
もう曲名からして、ニヤリ。
「ごきげんいかが」ってね。
しかも、普段歌詞をほとんど聴かない自分でも無視できない存在感のあるボーカル。
「ヒアウィーゴー、エブリーボディ、カモン、ロックンロール。
ユゥーアンミー、ミーアンユゥー、レッツ、ロックンロール。」
ですよ。
もう最高でしょ。
この少しかったるい感じで、日本人英語的な発音で「カモン、ロックンロール」って、絶対狙ってますよね。
見事にその術中にハマります。
リズムも秀逸です。
冒頭、長いロールの後のスネアで
「タタッタッタタッタ、タタッタッタタッタ」というリズム。
これがまたおじさん臭というか、絶妙な古臭さを醸し出しており、これがもう一回りして、逆にカッコいいんです。
そしてこの歌詞
「ロックの仕事に携わり
今では地道にやってます。
心のヒダに隠された
俺らの匂いを嗅いだみな。
ハルオミとユキヒロの
ごきげんいかが ワン・トゥー・スリー」
俺らの匂いを嗅いでみな、ですよ!
めっちゃ攻めてますね(笑
この曲ってスネークマンショーの「咲坂と桃内のごきげんいかが1・2・3」という曲が原曲なのですね。
「スネークマンショー」-「咲坂と桃内のごきげんいかが1・2・3」
うわ、すごい。なんてクールな曲なんだ・・・。
1981年って40年近く前ですよ!(ただいま2019年)
歌というか語りが、素晴らしい。
あかん、夢に出てきそう。
原曲が偉大すぎて、それを生きる伝説がカバーすればそりゃ飛び抜けますね。
それではまた。